美容や健康の記事を書くための免許ともいえる薬事法管理者という資格

人生100年時代といわれるなか、平均寿命だけでなく、健康寿命も考えられるようになりました。健康志向が高まる時代において、健康食品や化粧品などのコンテンツは今後もますます増えることが予想されます。しかし、ヘルスケアに関する情報はデリケートなものなので、記事作成を任せるライターは誰でもいいというわけにはいきません。

ライターとしての仕事を増やすために、薬事の専門家になる道を考えてもよいでしょう。

人の健康を大きく左右する可能性のあるヘルスケア商品については、間違った内容は絶対に記載してはならないという意識を持っている人は多いでしょう。しかし、その程度の知識では不十分と言わざるをえません。

たしかに徹底したリサーチなどは必要ですが、表現の仕方にも細心の注意を払わなければならないのです。たとえば、健康食品には医薬的な効果を表示することはできません。こうした事実を知らなければ、読者に迷惑をかけてライターとしての信用を失うばかりでなく、懲役刑や罰金刑などの刑罰が科されることもあるのです。

健康食品やサプリメントなどを販売する会社は、当然ながら他の商品との差別化を図って宣伝してほしいと思っています。魅力的な表現で消費者の心に訴えかけ、自社製品を認知してもらいたいと考えるのは、いたって自然なこと。

しかし、その宣伝が法律違反になってしまっては、元も子もないでしょう。合法な範囲で、商品をアピールできる専門知識と表現力が求められるのです。医薬品や医薬部外品、化粧品などの広告を規制するための法律として、薬機法があります。

美容や健康に関するジャンルの記事を書く際には、薬機法に抵触しないかを十分に注意しなければなりません。薬機法の知識を有していることを証明できる資格が、薬事法管理者です。資格を取得しているだけで、他のライターよりもリードしているといえるでしょう。

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薬機法の知識は、資格を取得しなくても独学だけで十分に身につけることはできます。しかし、薬事法管理者の資格を取得することによって、クライアントにアピールしやすくなるのも事実。また、その他にもメリットはいっぱい存在します。

薬事法管理者は、国家資格でも免許でもありません。資格を取得するだけで、身分が保証されるようなことは期待できないでしょう。しかし、ライターであれば、取得するメリットは非常に大きいといえます。薬機法の知識と、これまでに身につけた文章力を組み合わせることによって、時代に必要とされる存在になることができるかもしれません。

また、美容や健康以外の分野を専門としてきた人であれば、ライターとしての守備範囲は大きく広がります。そもそも、ライターには常に新たな知識を吸収しようとする姿勢が不可欠なので、薬事法管理者の試験勉強で得た知識は、他の分野にも活かされるでしょう。

薬事法管理者の資格は、ある民間企業の講座を受講して、試験に合格することによって取得できます。500社以上が会員コンサルになっている企業なので、薬事に関するエキスパートであることがうかがえるでしょう。そのような企業からサポートを受けられるのは、スキルアップにつながる大きなメリット。

講座受講者だけでなく、資格会員にもサポートが用意されています。フォローアップ情報や、薬機法改正に関する情報は見逃せません。

薬機法のスペシャリストともいえる薬事法管理者は、さまざまな職場で重宝されています。ライターやマーケターという職業では、特にそうした傾向が強いかもしれません。安心して記事作成を任せられ、円滑にマーケティングをすすめることができるようになるので、当然といえば当然でしょう。

ライターとして、専門的で良質な記事を量産することで、企業の専属ライターになるという道が開かれるかもしれません。広告業界や美容業界などから声がかかることも期待できます。また、アフィリエイターとして活動するうえでも有利に働くでしょう。

医薬品や化粧品に関する分野は高度な専門知識を必要とするため、一般の人がブログ記事を書き続けるには難しすぎるジャンルです。薬事に関する記事をたくさん書いたライターが運営するブログとして、多くの人から信頼される情報源になるでしょう。

取得することでメリットが多い薬事法管理者ですが、デメリットもあることは否定できません。どのような試験なのかをよく理解し、自分に必要かどうかを見極めたうえで受験を検討するとよいでしょう。

薬事法管理者の資格取得に必要な期間は3か月程度で、合格率は約50パーセントです。それほど難しい試験ではなく、時間もたいして取られないため、とりあえず取得しておこうと気軽に考える人もいるかもしれません。しかし、資格取得にかかる費用を頭に入れておく必要があります。

資格試験がセットになった薬機法管理者の講座の料金は89,800円です。軽い気持ちで何となく受験するという人には、あまりオススメできません。また、試験がセットになっていない講座のみのコースの受講料は59,800円です。

よって、受験料は30,000円ということになります。

試験自体の金額が高いことも認識しておきましょう。

合格率がそれほど低くないことから、講座は受講せずに、独学で知識を身につけて試験を受けようと考える人もいるでしょう。費用が一気に安くなるので、コスパの良い考え方です。しかし、残念ながら、講座を受講せずに試験のみを受験するというシステムは採用されていません。

講座を修了することが受験資格になっているので、独学によって大幅なコスト削減ということは期待できません。しかし、考え方によっては、必要な知識をもれなく身につけられる良い機会だと捉えることもできます。法律に関する知識だけでなく、使える表現や使えない表現という内容も学べるカリキュラムになっている講座です。

実務に必要な知識を身につけられると考えると、それほど高くはないかもしれません。

薬事法管理者は、一度合格すれば永久に保有できる資格ではありません。一年ごとに更新が必要で、更新手数料は最低でも10,000円かかります。こうした費用をネックに考える人もいるでしょう。しかし、だからこそ希少価値が高くなるとも考えられます。

年間わずか10,000円で多くの仕事が舞い込んでくるのなら、メリットの大きな投資といえるでしょう。

薬事法管理者という資格は、ライターをはじめ、さまざまな職業にとってプラスになります。資格取得後もさらなる専門知識の習得に励むことにより、コンサルタントとして活躍できる道が開かれるかもしれません。取得するための費用が高いことにデメリットを感じる人もいるかもしれませんが、それを差し引いてもメリットの方がずっと大きいといえるでしょう。